人物概要
奥平壮臨(おくひら そうりん)は、エステー株式会社の事業統括部門ビジネス開発事業部において クリアフォレスト担当部長 を務める人物である。トドマツに含まれる有機化合物を活用した空気浄化技術「クリアフォレスト」を事業化し、消臭剤メーカーの枠を超えた 森林資源循環型ビジネス という新たな事業領域を開拓した。
経歴
エステーは防虫剤から芳香剤へとビジネスを転換する中で、2004年に日本香り研究所を設立。奥平は同社のビジネス開発事業部にてクリアフォレスト事業の責任者として、社外の研究機関との連携による 「パートナーズ戦略」 を推進した。2007年に国立研究開発法人森林総合研究所の樹木抽出成分研究室と共同研究契約を締結し、基礎研究から事業化への橋渡しを担った。
2011年にクリアフォレストの事業化を正式に発表。北海道のトドマツに含まれる有機化合物 「β-フェランドレン」 が二酸化窒素(NO2)と空気中で混ざると無害化する性質を活用した空気浄化技術を核とし、消費者向け製品にとどまらない業務用市場への展開を進めた。
主な実績
奥平が牽引するクリアフォレスト事業は、 3つの事業領域 で構成されている。第一に、林地未利用資源からかおりを抽出する「地方創生ビジネス」。第二に、企業や施設に香りによるブランド体験を提供する「かおりブランディングビジネス」。第三に、空間の空気環境を改善する 「かおりソリューションビジネス」 である。
2018年には他企業との共同開発による業務用市場への本格参入を発表し、消費者向け芳香剤から B2Bソリューション へと事業の射程を大きく広げた。NoMapsなど外部カンファレンスでの登壇を通じて、森林資源を活用した新規事業モデルの発信にも注力している。
思想とアプローチ
奥平のアプローチの特徴は、オープンイノベーションの実践にある。自社の研究開発だけでは到達できない領域に対し、国立研究機関や地方自治体、異業種企業との 共創ネットワーク を構築することで事業化のスピードと深度を両立させてきた。消臭剤メーカーという出自にとらわれず、「かおり」を軸に事業ドメインそのものを再定義している。