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制度・プログラム事例

MUFG Digitalアクセラレータ

三菱UFJフィナンシャル・グループ
アクセラレーター 運営中
制度・プログラム概要
運営企業
三菱UFJフィナンシャル・グループ
種別
アクセラレーター
開始年
2016年
状態
運営中
公式サイト
innovation.mufg.jp/accelerator

概要

MUFG Digitalアクセラレータは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が2016年に開始した 邦銀初のアクセラレータプログラム である。決済、融資、資産管理、資産運用、暗号資産、デジタルバンキングなど、フィンテック領域を中心にスタートアップの事業化を支援する。

MUFGグループが持つ 国内最大級の金融顧客基盤 とスタートアップの技術・アイデアの掛け合わせが基本構造だ。約4ヶ月間の集中プログラムを通じ、事業プランのブラッシュアップからプロトタイプ構築、MUFGグループ各社との協業検討まで一貫して支援する。

背景

2010年代半ば、フィンテックスタートアップが世界的に台頭した。既存の金融機関にとっては脅威であると同時に、協業の可能性を秘めた存在でもあった。米国や欧州ではJPモルガン・チェースやバークレイズなどのメガバンクがアクセラレータプログラムを相次いで立ち上げ、 スタートアップとの共創 によるイノベーション創出に舵を切った。

日本でもブロックチェーンやAIを活用した新興企業が登場し、金融業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)が避けて通れないテーマとなった。MUFGは邦銀として初めてアクセラレータプログラムを設立。 「競争」ではなく「共創」 の姿勢でスタートアップとの連携に踏み出した。

プログラム構成

プログラムは約 4ヶ月間 。前半と後半で支援内容が分かれる。前半2ヶ月はビジネスプランのブラッシュアップに充てられ、後半2ヶ月ではMVP(Minimum Viable Product)の構築とMUFGグループ各社との協業ディスカッションが行われる。

メンタリングは 週1〜2回 。事業立ち上げの専門家や金融領域に精通したメンターが伴走し、マーケター・弁護士などの外部アドバイザーによるコーチングセッションも組み込まれている。プログラムの最後に DEMO DAY(デモデイ) と呼ばれる最終発表会が開催され、審査を経てグランプリが決定する。

第6期(2022年開始)からは、従来の 「オープン型」 に加えて 「リバース型」 を新設。リバース型ではMUFGグループ側が特定の経営課題を提示し、その解決に取り組むスタートアップを募集する。金融機関側のニーズとスタートアップの技術を精密にマッチングする仕組みだ。

実績

2016年の第1期から第6期(2022年開始)まで、累計で 30社以上 のスタートアップが採択されている。各期の採択数は5〜8社で推移しており、第4期(2019年)では過去最多の8社が参加した。

第1期のDEMO DAYでは、AIを活用した経済分析サービスを手がけるゼノデータ・ラボがグランプリを獲得。参加5社はいずれもMUFGグループ各社との協業を開始した。第2期(2017年)のグランプリは不動産クラウドファンディングのクラウドリアルティで、MUFGグループ各社からの出資獲得にまで至っている。

第2期に採択されたOLTA(クラウドファクタリング)も協業成果の具体例である。プログラム期間中にMUFGのサンプルデータを活用して与信スコアリングモデルを開発し、サービス開始から1年半で 申込総額100億円を突破 した。協業の成果が具体的な事業成長に直結した代表例である。

MUFGの発表によれば、参加企業の 過半数 が何らかの業務提携や協業関係を構築している。ピッチイベントで終わらず、実際の事業連携に発展する。この点が本プログラムの核心にある。

特徴

メガバンクグループの経営資源を活用した共創モデル

MUFGの傘下には銀行、信託銀行、証券会社、カード会社がある。アクセラレータプログラムでは グループ各社の顧客基盤やデータ、業務ノウハウ をスタートアップに開放し、単独では到達できない事業規模への成長を後押しする。OLTAの与信モデル開発でMUFGのサンプルデータが活用された事例が、この共創モデルの典型だ。

フィンテック特化の審査・メンタリング体制

金融領域には銀行法や金融商品取引法など独自の規制があり、セキュリティ要件も厳しい。フィンテックスタートアップにとって最大のハードルの一つである。本プログラムでは 金融規制に精通したメンター や法務アドバイザーが伴走し、コンプライアンス面のリスクを早期に洗い出す。

リバース型による課題起点のマッチング

第6期から導入されたリバース型は、金融機関側が抱える具体的な課題を起点にスタートアップを募集する。従来のオープン型ではスタートアップ側の自由な発想が出発点だったのに対し、リバース型は 「解くべき課題」の明確化 から始まる。プログラム終了後の協業実現率を高めるための設計変更である。

関連項目

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