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事業会社

シャープ

SHARP CORPORATION

「目の付けどころがシャープでしょ。」を原点に、若手社員の社内提案から生まれた咀嚼計「bitescan」で、家電メーカーの技術をヘルスケア分野に展開する新規事業の挑戦者。

企業概要
企業名
シャープ
業種
電機・電子機器
所在地
大阪府堺市
創業
1912年
公式サイト
corporate.jp.sharp

企業概要

シャープ株式会社は、1912年創業の日本を代表する電機メーカーである。液晶テレビ「AQUOS」、複合機、太陽電池、空気清浄機「プラズマクラスター」などを主力製品とし、2016年に鴻海精密工業(現・ホンハイ精密工業)の傘下に入った。本社は大阪府堺市に所在する。

誠意と創意 」を経営信条に掲げ、シャープペンシルの発明に始まる独創的な製品開発の歴史を持つ。

新規事業への取り組み

シャープの新規事業は、 若手社員による「ボトムアップ型」の提案 から生まれる事例が特徴的である。全社的な新規事業提案制度や若手研修プログラムの中で、既存事業の延長線上にはないアイデアが発掘され、社内ベンチャー的な体制で事業化が推進されている。

IoT技術やセンサー技術など、家電メーカーとしての 技術的蓄積をヘルスケアや食の領域に転用 する試みが進んでいる。

主な新規事業・事例

bitescan(バイトスキャン):咀嚼計

bitescan(バイトスキャン) 」は、耳にかけて使用するウェアラブルデバイスで、食事中の咀嚼回数・テンポ・姿勢を計測する咀嚼計である。独自アルゴリズムにより、 平均101%の精度 で咀嚼回数を測定できる。

開発のきっかけは、入社3年目の若手社員を対象とした 社内研修プログラム であった。「新規事業・新ジャンル商品」をテーマにした議論から生まれたアイデアが全社コンテストで優勝し、2015年に専任担当者による開発が正式に始動した。

2020年度には「 グッドデザイン・ベスト100 」を受賞。新潟大学歯学部との共同研究により、日本人の大規模咀嚼データの取得と、咀嚼行動と心身の健康との関係性の解明を進めている。

産官学連携の展開

bitescanの事業展開は、 産官学連携 を軸にしている。2022年には、福岡市・シャープ・新潟大学・九州大学・ロッテの5者で連携協定を締結し、「咀嚼力アッププロジェクト」を開始した。ガムとbitescanを組み合わせ、家族の咀嚼力向上に取り組む実証事業である。

大阪府八尾市との食育プロジェクトなど、 自治体との連携 も拡大している。ハードウェアの販売だけでなく、データに基づく健康サービスの提供というB2B2Cモデルへの展開が進行中である。

アプローチと特徴

bitescanの成功要因は、 「toアカデミック(研究機関向け)」という市場の選定 にある。一般消費者向けのウェアラブルデバイス市場は競争が激しいが、研究機関向けの咀嚼計測デバイスは競合がほぼ存在しなかった。大学・研究機関での採用を足がかりに信頼性を構築し、自治体連携や企業コラボへと展開する戦略である。

若手研究者がオーナーとして仮説検証段階から推進し、「社内ベンチャーのような雰囲気」で活動している点も特徴的である。大企業の技術力を ニッチだが深い社会課題 に投入する、シャープらしい新規事業の形を示している。

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