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用語集

アクセラレータープログラム

アクセラレータープログラム(Accelerator Program) とは、スタートアップや社内新規事業の成長を短期集中で加速させる支援プログラムのことである。通常3〜6か月の期間を設定し、メンタリング、資金提供、ネットワーキング、デモデイ(成果発表会)などを通じて、事業アイデアの検証から事業化までを一気に推進する仕組みである。

大企業においては、KDDI MUGEN LABOやソフトバンクイノベーションプログラムのように、外部スタートアップとの協業や社内新規事業の加速を目的として導入が進んでいる。以下では、アクセラレータープログラムが解決する課題、プログラム設計のポイント、導入に適した企業の特徴について解説する。


大企業の新規事業はなぜ「遅すぎる」のか

大企業の新規事業開発は、検討開始から事業化まで 平均2〜3年 を要する。社内の意思決定プロセスが複雑で、 稟議を通すだけで数か月 かかることも珍しくない。その間に市場環境は変化し、当初のビジネス機会が消失してしまう。

さらに、新規事業の担当者は社内に ロールモデルがおらず、何をどの順番で進めるべきか手探りの状態が続く。外部のスタートアップが猛スピードで市場を開拓する中、大企業の新規事業は「遅すぎる」という構造的な問題を抱えている。この速度の差が、大企業のイノベーション活動における 最大のボトルネック である。

「アイデアはあるのに前に進めない」ジレンマ

多くの新規事業担当者が、「アイデアはあるのに前に進めない」というジレンマを経験している。ある大手メーカーの担当者は、顧客ヒアリングを 50件実施 し有望な仮説を見つけたにもかかわらず、事業計画書のフォーマット作成と 社内調整に6か月 を費やした。その間に競合スタートアップがほぼ同じコンセプトで資金調達を完了し、プロダクトをリリースしていた。

こうした経験は決して特殊なケースではない。社内の新規事業提案制度に応募しても、 メンターが不在 で具体的な進め方がわからないまま活動が停滞するケースは非常に多い。

事業開発を加速する3つの仕組み

アクセラレータープログラムは、このスピードと知見の課題を3つの仕組みで解決する。第一に、 3〜6か月という明確な期限 を設定し、デモデイという成果発表の場を用意することで、強制的にアウトプットを生み出すリズムを作る。第二に、事業開発の経験豊富な メンターが伴走 し、仮説構築から顧客検証、MVP開発まで実践的なアドバイスを提供する。

第三に、同期参加チームとの切磋琢磨や 外部ネットワークへのアクセス により、社内だけでは得られない視点と人脈を獲得できる。これらが一体となって事業開発のスピードを飛躍的に高める。

自社に適したプログラム設計の進め方

まず、自社がアクセラレータープログラムを活用する目的を明確にすることから始めるべきである。外部スタートアップとのオープンイノベーションが目的なのか、社内の新規事業を加速させたいのかで、プログラムの設計は大きく異なる。

次に、KDDI MUGEN LABOソフトバンクイノベーションプログラムなど先行事例を研究し、自社に適したモデルを検討する。プログラム設計のノウハウが社内にない場合は、アルファドライブフィラメントのような専門企業への相談も有効である。

導入効果が高い企業・組織の特徴

アクセラレータープログラムの導入が特に効果的なのは、次のような企業・組織である。新規事業提案制度は存在するが、 採択後の支援体制が不十分 で事業化に至らないケースが多い企業。外部スタートアップとの協業を模索しているが、接点の作り方がわからない企業。新規事業開発の文化を社内に根づかせたいと考えている経営層。

また、個人レベルでは、事業アイデアを持っているが一人では推進力に限界を感じているイントラプレナーにとって、プログラムへの参加は大きな転機となりうる。

まず他社の事例研究から始めよう

最初の一歩として、自社の業界に関連するアクセラレータープログラムの情報を集めることを推奨する。CVCを持つ企業であれば、投資活動とプログラムの連携可能性を検討する価値がある。社内に新規事業支援の仕組みがない場合は、外部プログラムへの参加を経営層に提案してみるとよい。

既に新規事業提案制度がある企業は、採択後の支援としてアクセラレーター的な仕組みを組み込むことで、 事業化率の向上 が期待できる。まずは他社の事例研究から始めてみよう。

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