人物概要
金子真吾は、日本板硝子のガラスサイネージ事業準備室長として、ガラス建築の屋外広告媒体化サービス 「GLASS NODE」 を推進するイントラプレナーである。創立100年超の老舗ガラスメーカーにおいて、建築ガラスの「納品して終わり」ではなく 納品後に価値を生み続ける ビジネスモデルの確立に取り組んでいる。森ビルのインキュベーションセンターARCHの参画企業として、新規事業開発プログラム「G-Wave Project」も推進する。
経歴
日本板硝子の建築ガラス事業部門に所属し、ガラス製品の新たな活用方法を模索する新規事業開発に従事してきた。従来のガラスメーカーの事業モデルが製品の製造・販売に留まる中、 ガラスにデジタル機能を融合させる 新領域の開拓を担当している。
森ビルのインキュベーションセンター ARCH に参画し、外部の知見やネットワークを活用した事業開発を推進。建築ガラス事業部門から新規事業開発を担う立場として、 「G-Wave Project」 (世界に届く新しいガラス事業の波を起こすプロジェクト)を3年以上にわたり推進している。
主な実績
最も象徴的な成果は、2024年8月に 銀座松竹スクエア で試験放映を開始した透明LEDビジョン「透銀座スクエアビジョン」である。日本板硝子と松竹の共同運営で、ビルのガラス面に透明LEDデバイスを設置し広告を表示する GLASS NODEサービス の第1号案件として実現した。
GLASS NODEは、明るい日光のもとでも暗い夜間でも鮮明に表示でき、光沢感・立体感・透明感を併せ持つ表現力が特徴である。建築ガラスを 屋外広告メディア に転換するという発想は、素材メーカーのビジネスモデルを根本から変え得るものであり、ガラス産業におけるストックビジネスの可能性を示した。
思想とアプローチ
金子のアプローチの特徴は、 素材の価値を「製造時」から「使用時」へ拡張する 発想にある。ガラスメーカーは従来、製品を納品した時点で価値提供が完了していたが、GLASS NODEでは設置後の広告収益という継続的な価値を生み出す構造を設計した。
創立100年を超える老舗企業が、ARCHのような外部プラットフォームを活用して 既存事業の延長線上に新たな収益モデル を構築する姿勢は、伝統的な素材産業における新規事業のあり方として注目される。