人物概要
髙橋誠は、KDDI株式会社の代表取締役会長であり、同社を「携帯電話会社」から「 ライフデザインカンパニー」へと変革させたリーダーである。1961年生まれ、横浜国立大学工学部卒業。京セラ入社後すぐに第二電電(現KDDI)に出向して以来、40年以上にわたり通信事業の最前線でキャリアを築き、 オープンイノベーション文化 を社内に根付かせた人物として知られる。
経歴
髙橋は1984年に横浜国立大学工学部金属工学科を卒業後、京セラに入社。同年6月に 第二電電(現KDDI)に出向し、通信事業者としてのキャリアをスタートさせた。2001年にはau事業本部モバイルインターネットビジネス部長としてモバイルインターネットの開拓を主導した。
その後、コンシューマ事業統轄本部長、代表取締役執行役員専務、副社長を歴任し、2018年4月に 代表取締役社長 に就任。社長在任中は「KDDI Accelerate 5.0」を掲げ、5Gインフラを基盤とした社会DXを推進した。2025年4月からは代表取締役会長として経営を担う。
主な実績
髙橋の最大の功績は、KDDIの事業ポートフォリオを通信から ライフデザイン領域 へと大胆に拡張したことである。スタートアップとの協業を重視する経営方針のもと、ソラコムの買収と再上場という「 スイングバイIPO」の成功モデルを生み出した。これは大企業によるスタートアップ買収の新たなロールモデルとなった。
2022年に発生した大規模通信障害では陣頭指揮を執り、包み隠さない情報公開で対応。この経験を通じて「通信は命を、暮らしを、心をつなぐ最重要の社会インフラ」という認識を全社に浸透させ、 パーパスの再定義 を加速させた。Starlinkとの連携による「空飛ぶ基地局」構想など、地球上のあらゆる場所をつなぐ挑戦を推進している。
思想とアプローチ
髙橋の経営哲学の根底にあるのは、「 自前主義の否定」と「 共創の重視」である。パートナーの志をKDDIのアセットで増幅させることが自社の価値であるという利他的な共創観を持ち、ASV(Creating Shared Value)の視座で経営を推進している。DDI・KDD・IDOという3社合併で生まれた多様な文化を強みに変えるリーダーシップも特徴である。
「我々のような大企業がゼロから全てをやる時代は終わった。パートナーの『志』をKDDIのアセットで増幅させる。それこそが我々の価値だ」