「炎」を灯すから、未来を「照らす」へ
東京ガスが2023年に立ち上げた 「IGNITURE(イグニチャー)」 は、単なるサブブランドではない。それは、130年以上続いた「ガスを売る」というビジネスモデルに対する、同社の決死の自己変革(ピボット)の象徴である。
名前の由来は “Ignite(灯す)” と “Future(未来)“。これまでキッチンのコンロや風呂の給湯器で「火」を灯してきた東京ガスが、これからは「未来の社会課題」を照らすソリューションを提供していくという決意が込められている。
解決するのは「エネルギー」だけではない
IGNITUREが提供するソリューションは多岐にわたる。
- GX(グリーントランスフォーメーション): 太陽光パネルの設置やVPP(バーチャルパワープラント)による脱炭素。
- DX(デジタルトランスフォーメーション): エネルギー管理の最適化。
- 生活支援: 望月紳氏らが推進する「空き家管理」や「ハウスクリーニング」など、暮らしの日常的な「不」の解消。
これらの事業に共通するのは、 「徹底的なファクト(事実)」 に基づいていることだ。
「ガス代を安くすることだけが顧客の幸せではない。もっと広い意味での『安心』や『効率』を提供すべきだ」
インフラ企業が新規事業を成功させるための「解」
多くのインフラ企業が新規事業に苦戦する中、東京ガスがIGNITUREを形にできたのは、 「既存事業のブランドから切り離し、新しいアイデンティティを与えた」 ことが大きい。これにより、既存の枠組みに縛られない自由な発想と、スタートアップ的なスピード感での事業推進が可能になったのである。


