概要
MedTech ROUNDは、東京大学バイオデザインと経済産業省(METI)が共同主催する医療機器・ヘルスケア分野の共創型アクセラレーションプログラムである。「スタートアップ × 大手企業」の協業・共創を通じて、医療機器の革新的な事業化を支援する。
大手企業15社が参画し、各社が協業ニーズを提示するリバースピッチ形式を採用している点が特徴だ。創業前のチーム段階からエントリーを受け付けることで、研究機関・大学発シーズを持つ初期段階の事業化候補にも扉を開いている。エントリー受付は2025年12月8日〜2026年1月16日。
主催・運営体制
本プログラムは東京大学バイオデザインと経済産業省(METI)が共同主催する。東京大学バイオデザインは、スタンフォード大学バイオデザインの手法論をベースに医療機器開発人材の育成と事業化支援を行う国内有数の機関であり、医療機器分野の薬機法・規制環境に精通した専門性を持つ。経産省の関与により、行政連携・政策支援の観点からも事業化に向けた制度的後ろ盾が得られる体制となっている。
プログラム情報はライフサイエンス分野の産学連携プラットフォームであるLINK-Jを通じて公開・周知されている。
プログラムの仕組み
リバースピッチ形式の採用
MedTech ROUNDの核心は、大手企業側が協業ニーズをスタートアップに提示するリバースピッチ形式にある。従来のアクセラレーターがスタートアップ側のピッチを中心に設計されるのに対し、本プログラムでは大手企業15社それぞれの課題・ニーズが先行して開示される。エントリー後に各社のリバースピッチ情報が閲覧可能となり、スタートアップは自社技術との親和性を判断した上でアプローチ先を選択できる。
応募対象
応募対象は医療機器・ヘルスケア分野のスタートアップであり、法人登記前の創業前チームも含む。設立年数・資本規模の制限を設けず、大学発技術シーズや個人研究者によるチームも応募可能とすることで、医療機器の研究から事業化への早期橋渡しを意図している。
参加大手企業15社
アクセラレーター候補として参加する15社は、日系・外資系の医療機器・製薬・医療機器隣接領域の主要企業で構成される。
| 企業名 | 主要領域 |
|---|---|
| 朝日インテック | 医療用デバイス(カテーテル・ガイドワイヤー) |
| アステラス製薬 | 医薬品・デジタルセラピューティクス |
| アルケア | 医療用テープ・装具 |
| オリンパス | 内視鏡・医療機器 |
| 大塚製薬工場 | 輸液・栄養剤 |
| カネカ | 医療機器・バイオマテリアル |
| シーメンスヘルスケア | 診断機器・画像診断 |
| シスメックス | 体外診断薬・検査機器 |
| ジョンソン・エンド・ジョンソン | 医療機器・手術用機器 |
| 泉工医科工業 | 人工心肺・体外循環機器 |
| テルモ | カテーテル・血管治療デバイス |
| 日本光電工業 | 医用電子機器・モニタリング |
| 日本ベクトン・ディッキンソン | 注射器・IVD・手術器具 |
| 日本メドトロニック | 植込み型デバイス・神経刺激装置 |
| ボストン・サイエンティフィック ジャパン | 低侵襲デバイス・不整脈治療 |
日系・グローバル企業双方が参画しており、国内承認ルートと海外展開の両方を視野に入れた協業設計が可能となっている。
採択・選考プロセス
エントリー後は書類審査を経て選考が進む。説明会(ウェビナー)は2026年1月8日(木)17:30〜18:30に実施された。エントリー締切が2026年1月9日、本申請締切が2026年1月16日と段階的に設定されている。採択企業および採択後の共創支援内容の詳細については、プログラム公式サイトおよびLINK-J掲載情報を参照。
関連項目
参考文献・出典
- LINK-J「MedTech ROUND」 https://www.link-j.org/bulletinboard/article-50198.html