川崎重工業
Kawasaki Heavy Industries, Ltd.
「陸海空」から宇宙・深海までをカバーする日本を代表する総合重機メーカー。重厚長大な事業モデルを変革し、水素社会の実現やロボティクスなど新たな社会インフラ創出に挑む。
企業概要
- 企業名
- 川崎重工業
- 業種
- 製造・インフラ・モビリティ
- 所在地
- 兵庫県神戸市 / 東京都港区
- 創業
- 1896年
- 公式サイト
- www.khi.co.jp
新規事業の歴史
History & Evolution
川崎造船所の設立
川崎正蔵が神戸に川崎造船所を設立し、松方幸次郎を初代社長に迎える。日本の近代造船業と重工業の礎を築く。
川崎航空機工業・川崎車輌との三社合併
1969年4月、川崎重工業が川崎航空機工業・川崎車輌を吸収合併。陸海空を網羅する総合重機メーカーとしての体制を確立した(社名「川崎重工業」への商号変更は1939年)。
モーターサイクル事業の本格グローバル展開
「900SUPER4(Z1)」を北米市場中心に投入し、Kawasakiブランドの二輪車が世界市場で存在感を拡大。のちの「Ninja」(1984年発売のGPZ900R)へと連なる系譜を築いた。
産業用ロボット事業の拡大
人手不足解消に向けた産業用ロボットの開発・販売を本格拡大。人とロボットの協働をテーマにした技術革新を推進。
水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」進水
世界初の液化水素運搬船を建造。水素サプライチェーンの「つくる・はこぶ・ためる・つかう」を一気通貫で実現する構想を推進。
グループビジョン2030
2020年11月、グループビジョン2030「つぎの社会へ、信頼のこたえを」を制定。「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」の3分野を重点に、カンパニー間のサイロを打破する全社横断イノベーションを推進。
企業概要
川崎重工業株式会社(通称:カワサキ)は、1896年(明治29年)に川崎正蔵が設立し、松方幸次郎が初代社長を務めた川崎造船所をルーツとする、日本屈指の総合重機メーカーである。
「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する」というグループミッションのもと、船舶、鉄道車両、航空宇宙機、エネルギープラント、そしてコンシューマー向けのモーターサイクル(二輪車・Kawasakiブランド)に至るまで、「陸・海・空」そして「宇宙・深海」というあらゆる領域で高度な技術力を誇る。日本の近代化とものづくりの歴史を牽引してきた「重厚長大」を絵に描いたような巨大カンパニーである。
事業内容・特徴
同社の組織は強い自律性を持つ「カンパニー制」を敷いている。2021年に主要2事業を分社化しており、大きく分けて以下の部門・グループ会社で構成される。
- 航空宇宙システムカンパニー: 航空機(ボーイング等の分担製造)や防衛装備品、ヘリコプターの開発。
- エネルギーソリューション&マリンカンパニー: ガスタービンや水素関連インフラ、ゴミ処理発電施設に加え、潜水艦や大型LNG運搬船などの建造(2021年4月に船舶海洋とエネルギー・環境プラントを統合)。
- 精密機械・ロボットカンパニー: 油圧機器と産業用ロボット。
- 川崎車両株式会社: 新幹線や地下鉄などの鉄道車両の製造(米国の地下鉄など海外シェアも高い、2021年10月に分社化)。
- カワサキモータース株式会社: 世界中のファンを熱狂させる「Ninja」「Z」シリーズなどの二輪車およびレジャービークル事業(2021年10月に分社化)。
技術の粋を集めた「一品受注生産」から「大量生産(量産品)」まで、極めて幅広いポートフォリオを持つのが最大の特徴である。
イノベーションへの取り組み
カワサキの直面する最大の課題は、「既存のカンパニー(部門)間のサイロ化」と「重厚長大なビジネスモデル(売り切り型)の限界」である。これを打破するため、近年は「グループビジョン 2030」を掲げ、全社横断的なイノベーション推進に強烈に舵を切っている。
企画本部イノベーション部(武井啓などが所属)を中心に、カンパニーの枠に収まらない「将来の新しい柱」を作るための土壌・エコシステムの構築を進めている。特に力を入れているのが以下の領域である。
- 近未来モビリティ: 自動運転やドローンなど、既存の陸海空の枠にとらわれない新しい移動手段。
- 水素社会の実現: 究極のクリーンエネルギーである「水素」について、つくる(液化技術)、はこぶ(運搬船)、ためる(貯蔵タンク)、つかう(発電ガスタービン)のサプライチェーン全域を自社技術で一気通貫する国際的なプロジェクトの主導。
- ロボティクス&リモート制御: 人手不足の社会課題を解決するため、産業用ロボットの遠隔操作プラットフォームの開発などを推進する。
スタートアップとのオープンイノベーションにも積極的であり、自社の持つ圧倒的な「ハードウェア(モノづくり)の技術アセット」を、シリコンバレー等の先端ソフトウェア企業と融合させることで、次世代の社会インフラ構築を目指している。
参考文献
成功の鍵
水素サプライチェーンの一気通貫構築
液化技術・運搬船・貯蔵タンク・発電タービンまで、水素の全バリューチェーンを自社技術でカバーするポジション。
カンパニー横断のオープンイノベーション
企画本部イノベーション部(共創課)主導で部門の壁を越え、自社のハードウェア技術とシリコンバレー等の先端ソフトウェアを融合した新事業を創出。
ロボティクス×リモート制御プラットフォーム
産業用ロボットの遠隔操作基盤を構築し、労働力不足という社会課題に対するインフラソリューションを提供。
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関連項目
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