ロッテホールディングス
Lotte Holdings
菓子・小売・ホテル・エンターテインメントを柱とする大型コングロマリット。2022年に日韓ロッテ共同でCDMO(医薬品開発製造受託)企業「ロッテバイオロジクス」を設立し、2024年7月にはヘルスケア・バイオ医薬領域特化のCVCを社内に設置。食品事業の枠を超えてバイオ医薬・ヘルスケア領域への事業多角化を推進している。
企業概要
- 企業名
- ロッテホールディングス
- 業種
- 食品 / 小売 / ヘルスケア・バイオ医薬
- 所在地
- 東京都新宿区
- 創業
- 1978年
- 公式サイト
- lotte-hd.com
新規事業の歴史
History & Evolution
ロッテホールディングス設立
ロッテグループの持株会社として設立。菓子事業を中核に、小売・ホテル・エンターテインメントへ事業を拡大。
ロッテバイオロジクス設立
日本ロッテグループと韓国ロッテグループが共同で、バイオ医薬品CDMO企業「ロッテバイオロジクス」を設立。ヘルスケア・バイオ医薬事業への戦略転換を宣言。
ヘルスケア・バイオ医薬領域CVC設立
グループ経営戦略室内にCVCを設置し、先端バイオスタートアップへの投資を開始。2024年末から2026年初頭にかけて米国・欧州を中心に9件以上の投資を実施。
スイスClearideBio Therapeutics AGへ投資(通算9件目)
スイスのバイオベンチャーへ出資し、グローバル投資の継続を示す。CVCとロッテバイオロジクスの連動による事業シナジー実現を目指す戦略を継続。
企業概要:食品コングロマリットからヘルスケアへ
ロッテホールディングスは菓子・ガム・アイスクリームで知られるロッテグループの日本側持株会社である。1948年に重光武雄(辛格浩)が創業した菓子事業を源流に持ち、現在は食品・ホテル(ロッテシティホテル等)・エンターテインメント(千葉ロッテマリーンズ)などにまたがるコングロマリットとして事業を展開する。
2020年代以降、食品産業のコモディティ化と少子化という構造的課題に対応するため、ヘルスケア・バイオ医薬領域への戦略転換を加速している。この転換の中核をなすのが、ロッテバイオロジクス(CDMO事業)とヘルスケア・バイオ医薬領域CVC(投資事業)の二輪構造である。
CVCとCDMOの一体戦略
ロッテの新規事業戦略の特徴は、CVCによる投資(フロント)とCDMOによる製造受託(バック)を一体として設計している点だ。アーリーステージのバイオスタートアップに投資するCVCが、技術・市場の情報を早期に取得する機能を果たす。その投資先が製造フェーズに移行した段階で、ロッテバイオロジクスのCDMO機能との連携が生まれる設計になっている。
この「投資×製造」の一体モデルは、単なる財務投資CVCとは異なる事業シナジー型の設計として、日本の大企業CVC事例の中でも独自性の高いアプローチとして注目されている。
バイオ医薬での競争ポジション
2024年のCVC設立から約2年でグローバル累計投資件数9件超という実績は、食品系コングロマリットとしての参入スピードとして評価される。投資対象に次世代モダリティ(ADC・核酸医薬・再生医療・遺伝子治療)を絞り込んでいる点も、大手製薬企業が得意とする小分子化合物領域との差別化として機能している。
関連項目
参考文献・出典
- ロッテホールディングス公式サイト https://lotte-hd.com/
- CVC専用サイト https://lotte-hd.com/bio-cvc/japanese/
- 日本経済新聞「ロッテHD グループ経営戦略室内にCVC新設」 https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP677232_W4A820C2000000/
成功の鍵
ヘルスケア・バイオ医薬CVC設立による先端技術へのアクセス
2024年7月にグループ経営戦略室内にCVCを設置。抗体医薬品・ADC・核酸医薬・再生医療・遺伝子治療等の先端モダリティ領域のアーリーステージスタートアップへのグローバル投資を通じ、業界最先端の技術・情報へのアクセスを確保する。
ロッテバイオロジクスとの投資×製造の一体設計
CVCの投資先スタートアップが製造フェーズに移行した際に、グループ内CDMOであるロッテバイオロジクスとの連携を実現できるエコシステムを構築。投資リターンと製造事業拡大の両方を同時に追う独自モデル。
グローバル分散投資による市場情報収集
米国・欧州を中心としたグローバル投資により、日本国内の情報に留まらない先端バイオエコシステムへのアクセスを確保。先行する海外の研究・事業動向を早期に把握し、日本展開への布石を打つ。
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