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甲斐 真一郎

FOLIOホールディングス
FOLIOホールディングス Founder・取締役 シリアルアントレプレナー スイングバイIPO実践者 資産運用テックパイオニア

人物概要

甲斐真一郎は、FOLIOホールディングス(旧FOLIO)のFounder兼取締役として、日本の個人向け資産運用サービスに「テーマ投資」という新概念を持ち込んだ起業家である。京都大学法学部在籍中にプロボクサーのライセンスを取得した異色の経歴を持ち、「リングに立つ覚悟と経営の緊張感は同じ」と語ることで知られる。

経歴

京都大学法学部を2005年に卒業後、2006年にゴールドマン・サックス証券に入社。同社の金利デリバティブトレーディング部門で責任者を務め、アルゴリズムトレーディング・金利オプションの実務を深く経験した。2010年にバークレイズ証券に移籍し、同様の分野でのトレーディング業務を継続した後、2015年12月にFOLIOを設立・代表取締役CEOに就任した。

FOLIO創業とテーマ投資の設計

甲斐が2015年に創業したFOLIOは、個人投資家が「AI」「VR」「高齢化社会」といった社会トレンドのテーマ単位で株式に投資できる「テーマ投資」サービスの提供を主軸とした。従来の日本の証券サービスが「個別銘柄の選択」を個人に委ねていたのに対し、テーマごとに10社を選定して投資できる設計は、投資知識の少ない層にも分かりやすい入口を作ることを意図した。

サービス開発は当初の想定より大幅に長引き、「3ヶ月でリリースの予定が2年かかった」という経験は甲斐自身がメディアで語っている。それでも2018年のサービスリリース時点で約70億円の資金調達(2018年1月の単一ラウンド)を実現しており、フィンテックスタートアップとして国内でも有数の調達規模となった。

SBI子会社化と「スイングバイIPO」の自己定義

2021年8月、SBIホールディングスがFOLIOを買収し、過半数を出資する形で連結子会社化した(買収額は70〜80億円程度と報じられた)。この際、甲斐は自らの動きを「スイングバイIPO(スイングバイ上場)」と表現し、SBIグループ入りは最終的な独立上場への通過点であることを公言した。

「従前と何も変わらない(むしろ加速するといったほうが正しいかも)」

――甲斐真一郎 note(2021年)

この発言は、SBI傘下に入ることを経営の終着点ではなく「惑星の重力を借りて加速するフェーズ」として捉える姿勢を示しており、日本でスイングバイIPOという概念が広く認知されるきっかけの一つとなった。2026年7月のIVS2026 CROSS TIDEにも「次の有力候補」として登壇が決定している。

大企業・CVCとの協業論

甲斐は大企業とスタートアップの関係について、「スタートアップ側が能動的に大企業のリソースを戦略的に使い切る意識」の重要性を繰り返し語っている。大企業が「スタートアップを育てる・支援する」という文脈でなく、スタートアップが「大企業を道具として使う」という逆転した視点が協業の質を変えると主張し、この観点はCVC・事業会社側にとっても「自分たちが使われる価値を磨く」という問いを突きつけるものとして受け取られている。

参考文献

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