人物概要
瀬川 祥子(せがわ しょうこ)は、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)のサービスエリア・新規事業本部 事業推進部において、「ドラぷら・イノベーションラボ」のリーダーを務める人物である。
高速道路という巨大かつ公共性の高いインフラを管理する重厚長大な組織風土の中において、スタートアップの先進的な技術やビジネスモデルと自社のアセットを掛け合わせる**オープンイノベーションプログラム「E-NEXCO OPEN INNOVATION PROGRAM」**を高速道路業界で初めて企画・立ち上げた立役者である。
経歴・実績
NEXCO東日本において、サービスエリアなど新規・付帯事業領域の企画やマーケティング(観光土産品ビジネスの動向調査等)などを経て、新規事業の推進部門(事業創造企画室等)に携わってきた。
高速道路をとりまく環境が、人口減少による利用者の減少、建設・老朽化インフラの維持管理に関わる労働力不足、そして自動運転やMaaS(Mobility as a Service)といったテクノロジーの劇的な進化によって「大きな転換期(ゲームチェンジ)」にあるという強烈な危機感から、自前主義による課題解決の限界を早くから認識。
外部企業とのフラットな共創(オープンイノベーション)の必要性を社内で粘り強く説き、2021年ついにアクセラレータープログラム「E-NEXCO OPEN INNOVATION PROGRAM」を高速道路会社として初開催するに至った。
現在の職務・プロジェクト
「ドラぷら・イノベーションラボ」のリーダーとして、NEXCO東日本におけるオープンイノベーションと社内新規事業のエコシステム構築の責任者を担っている。
中核を担う「E-NEXCO OPEN INNOVATION PROGRAM」においては、単なるイベントの運営ではなく、以下のような多岐にわたるミッションを推進している。
- 外部パートナー(スタートアップ等)の探索と誘致: モビリティ、地域創生、設備の維持管理(インフラテック)、サステナビリティなど、NEXCO東日本が直面する課題に対するソリューションを持つ企業を発掘する。
- 実証実験(PoC)の伴走・社内調整: 採択されたスタートアップに対し、NEXCO東日本が管轄する高速道路やサービスエリアといった「強大なテストフィールド」を開放し、現場部門の協力を取り付けながら実験から事業化へと導く。
思想とアプローチ
瀬川のアプローチの強みは、「公共インフラ企業だからこその強大なアセット」をスタートアップに対して最強の実証フィールドとして『開放(アンロック)』するという戦略にある。
高速道路会社では「安全第一」という文化が極めて強いため、外部の「得体の知れないベンチャーの技術」を導入することに対する社内のアレルギーは決して小さくない。瀬川は、この社内のハレーションを「現場の課題解決に直結する」というロジックで一つ一つ紐解き、イノベーター(スタートアップ)と現場部門(保全やサービスエリア運営のプロ)の言語の壁を埋める「翻訳者・カタリスト」としての役割を果たしている。
道路の管理者から「新たなモビリティと地域社会の価値創造カンパニー」への変革を現場から推し進めるイントラプレナーである。