人物概要
清水 俊宏(しみず としひろ)は、株式会社フジテレビジョンのビジネス推進局および経済部に所属するプロデューサーである。
「テレビ局の番組制作者」という枠組みを大きく打ち破り、デジタルコンテンツの制作統括、新規事業開発、BtoBイベントのプロデュースなど、多岐にわたる領域でメディアビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引している。「会社公認YouTuber」として自らカメラの前に立ち活動するなど、メディア企業のイノベーションを体現する特異なイントラプレナーである。
経歴・実績
2002年にフジテレビに入社。キャリアのルーツは報道・ジャーナリズムであり、政治部の記者として総理番などを経験した後、報道番組の日勤ディレクター、報道番組『ニュースJAPAN』のプロデューサーなどを歴任し、テレビメディアの最前線でキャリアを積んだ。
その後、テレビを取り巻く環境が急激にデジタルへとシフトしていく中で、報道とデジタルを融合させた「ホウドウキョク」などの新規プロジェクトの立ち上げに参画。これを契機に、コンテンツのデジタル化推進、Webメディアの立ち上げ、SNS戦略の立案など、デジタルメディア領域の事業開発プロデューサーへと軸足を移した。これまでに国内外にて多数のデジタルメディアの賞(アジア・デジタル・メディア・アワードなど)を受賞している。
現在の職務・プロジェクト
現在の象徴的なプロジェクトが、2021年に自らが立ち上げ、MCも務めるビジネス特化型YouTubeチャンネル**「#シゴトズキ」**の推進である。
この番組では、大企業の役員やスタートアップのCEO、起業家など第一線で活躍するビジネスリーダーをゲストに招き、「仕事への価値観」「人生を豊かにする思考法」「好きをスキルに変える方法」などを深掘りしている。単なる情報発信番組に終わらせず、そこで築いたキーパーソンたちとのネットワークを起点に、次なる事業展開へと繋げている。
具体的には、動画コンテンツの世界をリアルに拡張したビジネスイベント「シゴトイノベーション」の開催や、若手社会人・大学生を対象としたビジネスコンテスト(アイデアマッチング)の企画・運営など、テレビ局が持つ「発信力と企画力」を武器に、BtoBの共創エコシステム・プラットフォームを構築している。企業や学生、スタートアップを「結びつける(ハブになる)」機能をフジテレビの新たな事業の柱にすべく活動中である。
思想とアプローチ
清水のアプローチを象徴するのは、「マス(不特定多数)へのリーチ」という従来のテレビの強みから、「特定の熱狂を生むコミュニティの形成」へのパラダイム転換である。
「#シゴトズキ」に見られるように、「自らの名前と顔を出してリスクを取り、ゲストと一対一の信頼関係を築く」という、属人的とも言える泥臭いコミュニケーションの熱量を重視している。また、テレビ局員としてのプライドに固執せず、「外部のプラットフォーム(YouTubeやTikTokなど)」を最適な手段として使い倒す柔軟性を持つ。
「仕事は楽しんだ者勝ち」というスタンスを自ら体現し、「放送という既存のハードルをハックして、いかにして新しいメディアの形を”ゲリラ的”に立ち上げていくか」という、大企業における越境者としての行動原則を持っている。