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制度・プログラム事例

FUJITSU ACCELERATOR

アクセラレーター 運営中
制度・プログラム概要
運営企業
富士通
種別
アクセラレーター
開始年
2015年
状態
運営中
公式サイト
www.fujitsu.com/jp/innovation/venture

History & Evolution

2015

FUJITSU ACCELERATOR 開始

富士通グループの事業部門とスタートアップを結ぶオープンイノベーション・プログラムとしてスタート。CVCは2006年から運営しており、その経験を活かしたアクセラレーター型へ進化

2015

50億円規模の第3号CVCファンドを組成

プログラム開始と同時期にCVC体制を強化。スタートアップ投資と事業共創の両輪で展開

2017-2024

8期以上のピッチコンテストを継続開催

各期15社前後を採択し、富士通事業部との協業検討を実施

2024

プログラムをリニューアル

AI・防衛技術・人体動作解析など特化領域別のサブプログラムを展開し、応募受付を再開

概要

FUJITSU ACCELERATOR は、 富士通 が2015年に開始した、スタートアップとの事業共創を目的としたアクセラレータープログラムである。富士通グループの製品・ソリューションとスタートアップの革新的技術を組み合わせ、新しい価値を社会に提供することを目指す。

120社以上のスタートアップとの共創議論、70件以上の事業化実績 という数字は、日本企業が運営するオープンイノベーション・プログラムの中でも最大級である。

詳細

「事業部マッチング前提」という設計思想

FUJITSU ACCELERATOR の最大の特徴は、プログラムの目的を 「事業部門との協業による具体的な事業化」 に置いていることだ。多くの企業のアクセラレーターが「PoC(実証実験)まで」で力尽きるなか、富士通は応募段階から どの事業部とどう組むか を前提に設計している。

このアプローチを可能にしているのが、富士通の幅広い事業領域である。ICT・クラウド・AI・量子コンピューティング・社会インフラ・モビリティ・ヘルスケア・防衛といった多様な事業部を抱えており、スタートアップ側はそれらの中から自社の技術が最も活きる協業先を選べる。プログラム事務局(オープンイノベーション推進部門)が両者をつなぐ「翻訳者」として機能する。

CVC とアクセラレーターの両輪戦略

富士通の CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の歴史は2006年に遡る。FUJITSU ACCELERATOR の開始と同じ2015年4月には、第3号ファンドとして50億円規模のファンドを組成した。

CVC とアクセラレーターを両輪で運営する設計 には意図がある。出資(CVC)はスタートアップにとって資金面・信頼面で大きな価値があるが、それだけでは事業共創までは到達しない。アクセラレーターによる事業部マッチングと組み合わせることで、 「資本と事業の両面で深く繋がる」 関係性を構築できる。

領域特化型プログラムへの進化

2024年のリニューアルでは、AI・防衛技術・人体動作解析など、特定領域に特化したサブプログラムを展開している。汎用的な「何でもどうぞ」型から、「この領域でこの課題を一緒に解きたい」という明示型へとシフトしているのは、共創の質を高めるための工夫だろう。

ピッチコンテストは8期以上開催されており、各期15社前後を採択。継続して採択企業を出し続けている事実そのものが、プログラムの定着と信頼を物語っている。

学べること

  • 「PoC で終わらせない」設計が肝 : アクセラレーターの成功は、応募段階から事業部マッチングを前提にできるかどうかで決まる。プログラム事務局を「翻訳者」として位置づけることが鍵である。
  • CVC とアクセラレーターは両輪で運営する : 出資のみ・協業のみではどちらも片手落ち。資本と事業の両面で関係を構築することで、深い共創が可能になる。
  • 長期継続が信頼を生む : 10年以上途切れず運営している事実が、スタートアップ側の応募意欲を支えている。「単発で終わるかもしれない」プログラムには優良スタートアップは集まらない。

関連項目

参考文献・公式リンク

成功の鍵

1

事業部門とのマッチング設計

プログラムの目的を「スタートアップ技術と富士通事業部のオファリングを組み合わせて社会に価値を提供すること」と明確に定義。応募段階で事業部とのマッチングを前提とした設計が、PoCで終わらない協業を生んでいる

2

CVC + アクセラレーターの両輪

2006年から運営するCVCで蓄積した投資ノウハウと、アクセラレーター型の事業共創を組み合わせ。「投資して終わり」「PoCして終わり」の罠を回避

3

長期継続による信頼の蓄積

2015年の開始から10年以上、年複数回のバッチを途切れず継続。120社以上の協業議論・70件以上の事業化実績は、日本企業のアクセラレータープログラムの中でも最大級

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