創業者ベスティング
創業者ベスティング(Founder Vesting) とは、スタートアップの創業者が自社株式を一定期間かけて段階的に権利確定させる仕組みのことである。VCやエンジェル投資家が出資する際に投資契約の条件として求めることが多く、日本では「リバースベスティング(Reverse Vesting)」形式が主流となっている。
定義
創業者ベスティングでは、創業者が名目上は株式を保有しているものの、会社(または他の創業者)が一定条件下で当該株式を買い戻す権利(コールオプション)を持つ。在籍期間の経過に比例して買い戻し対象の株式数が減少し、所定期間を経過すると権利が完全に消滅する。これにより実質的に、創業者の株式は在籍・貢献に応じて段階的に「確定」していく効果を持つ。
リバースベスティングの標準的な設計は4年間・1年クリフである。最初の1年間は買い戻し権が100%維持され(クリフ期間)、1年経過時点で25%が確定し、以後は月次・四半期ごとに均等確定していく。シリコンバレーで確立したこの設計が日本のスタートアップ投資でも広がりつつある。
主な特徴
- 創業者が早期離脱した場合、会社が時価またはあらかじめ定めた価格で株式を買い戻せる
- 日本ではシリコンバレーと異なりリバースベスティングの普及は道半ばだが、VC主導の投資では投資契約の条件として要求するケースが増えつつある
- 共同創業者が複数いる場合、一方が抜けた際に残存創業者が持分を維持できる機能を持つ
- クリフ設定により、超短期離脱(入社後数ヶ月での退出)では株式をほぼ持ち出せない設計が可能
- SAFEやJ-KISS等のシード投資ラウンドでも、投資家から創業者ベスティングの設定を求められるケースがある
さらに詳しく
創業者ベスティングは創業株主間契約(共同創業者間の合意)と投資契約(投資家との合意)の双方に現れる。創業株主間契約では共同創業者間の相互買い戻し条項として、投資契約では投資家が要求するガバナンス条件の一部として設定される。
投資家がベスティングを求める理由は3つある。第一に、創業者の長期的コミットメントを担保するため。第二に、共同創業者が離脱した場合に持分を会社内に留めるため。第三に、次のラウンドの投資家に対して創業チームの安定性を示すためだ。
創業者側は「自分は創業者なのに株式を条件付きにされる」という心理的抵抗を感じることがある。しかし未ベスト株式を大量に持ったまま離脱する元共同創業者が残留チームの士気と資本政策を毀損した事例は多く、早期の設計が両者にとってのリスク管理となる。
関連項目
関連項目
このサイトは生成AIによる情報収集をベースに作成されています。
本ページの情報に誤りがある場合があります。
修正についてご報告いただければ、随時修正対応いたします。