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用語集

キャップテーブル(Cap Table)

キャップテーブル(Cap Table / Capitalization Table) とは、ある時点における企業の全株主・持分保有者を一覧化し、それぞれの保有株式数・種類・持分比率を記録した資本政策表である。英語の “capitalization(資本構成)” を略して “cap table” と呼ばれる。創業初期の普通株だけで構成される単純な表から始まり、ラウンドを重ねるごとに優先株・転換社債・SAFEノート・ストックオプションプールが加わって複雑化していく。

構成要素

キャップテーブルを構成する主な要素は4種類に大別できる。普通株(Common Stock)は創業者や初期従業員が保有する基本的な株式。優先株(Preferred Stock)はVC・CVCなどの機関投資家が取得し、残余財産の分配順位や反希薄化条項などの特別な権利が付帯する。

オプションプール(Option Pool)は将来の採用・インセンティブ付与のために未割当のまま確保された株式枠。転換証券はSAFEや転換社債のように将来の株式に転換される権利証書を指す。これらをすべて「完全希薄化ベース(Fully Diluted Basis)」で計算することで、実効的な持分比率を把握できる。

希薄化シミュレーションの考え方

新規ラウンドで資金調達を行うたびに、既存株主の持分比率は低下する——これを希薄化(Dilution)という。キャップテーブルを使えば「シリーズAで2億円を調達した場合、創業者の持分は何%になるか」を事前に計算できる。特に注意が必要なのがオプションプール・シャッフルと呼ばれる慣行で、VCがterm sheetにプレマネーバリュエーションでオプションプールを拡大するよう求めることがある。このとき拡大分は創業者側の希薄化として機能するため、交渉時に表計算ツールでシナリオを複数パターン比較する作業が欠かせない。

社内ベンチャー・CVCでの実務上の使われ方

大企業のCVCや社内ベンチャー文脈では、キャップテーブルは出資比率の管理だけでなくガバナンス設計の可視化ツールとしても機能する。社内スピンアウト時に親会社が何%を保持し、外部VCや経営陣に何%を割り当てるかを設計する際、事前にキャップテーブルを描くことで利害関係の衝突を早期に発見できる。

社内ベンチャーが将来的なMBO(経営陣による買収)やIPOを想定する場合、創業チームの持分が過度に希薄化されていないかを定期的に点検するためにも活用される。日本では親会社との株主間契約(SHA)の内容がキャップテーブルの運用と密接に絡むため、法務部門との連携が欠かせない。

関連項目

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