漸進的イノベーション
漸進的イノベーション(Incremental Innovation) とは、既存の技術・製品・サービスを段階的に改善・改良することで性能や品質を向上させるイノベーションのことである。破壊的イノベーションのような市場構造の根本変革ではなく、継続的な小さな改善の積み重ねによって競争力を維持・強化する。日本企業の「改善」文化と親和性が高いが、新規事業部門では過小評価されやすい類型でもある。
定義
OECDのオスロ・マニュアル(2018年)においてイノベーションの主要類型として定義される。既存製品・サービスの性能向上や品質改善を継続的に行う形態であり、世の中のイノベーションの大半を占めるとされる。クレイトン・クリステンセンの研究では「持続的イノベーション(Sustaining Innovation)」と近接する概念として扱われる。70-20-10モデルではコア事業の改善として全リソースの70%を配分する対象とされる。
主な特徴
- 既存技術・製品の延長線上で改善を積み重ね、競争力を段階的に強化する
- 破壊的・革新的イノベーションと対比されるが優劣ではなく役割の違いとして捉える
- 日本の製造業が得意とする「カイゼン」文化と本質的に共鳴する
- 改善のインパクトを定量化することで経営層への説明力と資源獲得力が向上する
- 改善過程で得た顧客理解・技術知見が新規事業のアイデアソースになりうる
さらに詳しく
本用語の 「歩留まり改善が年間8億円のコスト削減だったのに表彰されなかった事例」・70-20-10モデルの実践・イノベーション実績マップの作り方 など深い解説は、以下の記事を参照。
関連項目
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