ウォンツ
ウォンツ(Wants) とは、顧客がゲイン(便益)を認識することで生じる「欲しい」「使いたい」という欲求のことである。切実な必要性であるニーズとは異なり、「あったらいいな」「あると嬉しい」という願望的な感情を指す。新規事業の収益計画でニーズとウォンツを混同すると、戦略が根本から狂う。
定義
顧客がゲインを認識した際に生じる願望的欲求。ニーズ(ないと困る切実な必要性)と対をなす概念。フィリップ・コトラーのマーケティング理論では「人間の欲求(needs)が文化・個性によって具体的な形を取ったもの」と定義される。ウォンツベースの事業は市場規模が大きくなりうるが、動機づけ設計なしに顧客行動を促すことは難しい。顧客がウォンツを感じていても、実際に財布を開くかどうかは別の話で、この「意向と行動のギャップ」がウォンツ事業の難所である。
主な特徴
- 顧客の「使いたい」という意向が高くても実際のアクティブ率が低い落差がウォンツの本質
- ウォンツベースの事業はゲーミフィケーション・コミュニティ・習慣化の設計が欠かせない
- ウォンツをニーズに転換する外部環境の変化(規制・トレンド)を先読みしたポジション取りが勝負どころ
- ニーズベースの収益計画をウォンツベースの事業に適用すると計画未達が必然化する
- ニーズ機能でフックし、ウォンツ機能でLTVを拡大する2ステップ設計が長期的に効く
ウォンツ先読み戦略
外部環境の変化でウォンツがニーズへ転化するタイミングを読み、先行してポジションを取ることが競争優位の源泉になる。健康管理アプリが義務化前に法人市場に普及していれば、法令施行時に一気に先行者優位を得られる。技術普及サイクルの観察と規制動向のトラッキングが、ウォンツ事業を手掛ける上での情報収集の柱となる。ウォンツがニーズに転化するタイミングはビジネスチャンスの転換点でもある。市場の変化を注視する習慣が、ウォンツ型事業の担当者に求められる最も基本的なスキルのひとつである。
さらに詳しく
本用語の ニーズとの違い・ウォンツベース事業の落とし穴・3つのアプローチ など深い解説は、以下の記事を参照。
関連項目
関連ページ
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