SusHi Tech Tokyo 2026 とは
SusHi Tech Tokyoは東京都が主催するスタートアップ・大企業・投資家・行政をつなぐ共創型イベントである。「SusHi」はSustainable High City Techの略称であり、持続可能な都市技術という主題のもとで海外スタートアップの誘致と国内大企業との共創機会創出を目的に設計されている。
2026年大会は750社出展、60カ国・820社応募という規模に達した(出典:WIRED Japan 2026-04-17 / 東京都公式)。前年大会との比較では出展社数・応募国数ともに拡大しており、東京発のスタートアップイベントとしては国際認知度が着実に高まっている。
会場は東京・有明地区を中心に複数施設を利用し、ピッチコンテスト・デモブース・カンファレンス・1on1マッチングセッションが並行して展開される。期間は複数日にわたり、大企業パートナーは事前申し込みによるマッチングセッションへのアクセスが可能となっている。
国際化の加速:60カ国応募が示す変化
60カ国820社という応募数は、SusHi Tech Tokyoが単なる「国内イベントの海外枠」を超えた段階に入ったことを示す。東南アジア・南アジア・中東・欧州からの応募が増加しており、特にインド・シンガポール・ドイツからのエントリーが目立つとされる。
海外スタートアップが日本市場に注目する背景には複数の要因がある。政府のスタートアップ育成5か年計画に伴う政策的フォローウインドの存在、円安による外貨建て調達資金での日本参入コスト低下、そして大企業との共創機会の豊富さという認識が国際的に広まっている点が挙げられる。SusHi Tech Tokyoへの応募自体が、日本市場参入の意思表示と大企業へのアプローチ手段として機能している。
大企業担当者の活用ポイント
大企業の新規事業・オープンイノベーション担当者にとって、SusHi Tech Tokyoはスタートアップの質的スクリーニングが既になされた環境で接触できる場として価値がある。820社の応募から絞り込まれた出展企業は一定の審査を通過しており、アーリー段階のスタートアップとブラインドで接触するよりも効率的である。
特に海外スタートアップとの接触機会は希少であり、日本語・英語の同時対応が可能な通訳ブースや事前アポ設定サービスが用意されているイベントとしてのインフラ整備も進んでいる。国内大企業のCVC・事業開発部門がブースを出展し、スタートアップからの引き合いを受ける逆向きの接触戦略を取るケースも増えている。
大企業パートナー協賛として参加した場合、マッチングデータへのアクセスや独自ピッチ場の提供なども受けられる枠組みがあり、規模・目的に応じた参加形態の選択が可能である。
スタートアップ共創の現在地
SusHi Tech Tokyoが象徴するのは、オープンイノベーションのマッチング機能がイベント化・産業化しつつあるという現象である。大企業がスタートアップを探す手段として、かつての自社アクセラレータープログラム一辺倒から、このようなマルチステークホルダー型イベントへの参加が加わった形である。
一方で、イベントでの接触がPOC・連携へと進む確率は依然として低く、「会って終わり」になるリスクは常に存在する。担当者がイベント参加を目的化せず、事前に「どの技術領域のどのフェーズのスタートアップと何を検証したいか」という仮説を持って臨むことが成果を左右する。
関連項目
参考文献・出典
- WIRED Japan「SusHi Tech Tokyo 2026 開幕直前レポート」(2026-04-17)— https://wired.jp/
- 東京都「SusHi Tech Tokyo 2026 公式情報」— https://sushitechtokyo.com/